朝の入浴がもたらす効果と、おすすめしない理由

公開日: : 最終更新日:2017/01/15 生活

【読了時間:約 4 分

朝に入浴した経験はあるだろうか。

私は、旅行に行って寝泊まりしたときに朝風呂に入ったことがあり、とても気持ちが良かったことを覚えている。

さて、朝に入浴することは、一体健康の面でどのような効果があるのだろうか。

もし、「朝はいまいち元気が出ない」「頭や腰が痛い」「食欲が出ない」といった悩みを抱えていらっしゃるなら、朝の入浴が手伝ってくれるだろう。

しかし、私はあまりおすすめしない。無論、そこにはしっかりと理由がある。

ではまず、朝風呂のお話に入る前に、睡眠についてお話ししておきたい。

睡眠中の体の変化

人間が眠りにつくとき、副交感神経(自律神経のひとつで、体の弛緩やリラックス作用を司る)が優位になることで夢の中に入っていくことができる。

このとき、体は完全にお休みモードなので、血行も滞りやすく局所に溜まりやすい。ひとまずこれを覚えておいていただきたい。

光が注いでいないときはその副交感神経が有意に働く一方で、朝になって日が差し昇ると、その光によって副交感神経よりも交感神経(体の緊張や行動作用を司る)が優位となり、あなたは目覚めることになる。

このとき、体のスイッチが入るため、血液もやっと動き出す。

しかし、眠っている最中に血行が悪くなっているため、血液が流れ出した反動で腰痛や頭痛が生じることがある。特に、睡眠中に体を冷やしてしまった場合にそういった状況に陥りやすい。

そのため、夏場のクーラーの効きすぎや冬場の寒さによって、腰痛や頭痛を感じる人は少なくないだろう。

冷えた体を温め、体のスイッチをスムースにON

眠っている最中に体を冷やさないためには、エアコンの温度調節や布団等のチョイスを考える必要がある。

だが、やはりそれでも体を冷やしてしまうことがある。

だから、起床後、少しでも早く体のスイッチをONの状態に切り替えるために、体を温めてあげる必要がある。

そこで今回目を付けたのが朝風呂だ。

朝に温かい湯船に浸かれば、とても気持ちが良く、眠った体はすぐに行動モードに切り替わり、体全体が元気になる。

湯の温かみによって血管が拡張されるので、その分血液も滞ることなく流れ、腰痛や頭痛を感じにくくなる。

朝から湯船を掃除して湯を張って・・・とやると面倒な場合は、可能であればあらかじめタイマーを設定しておくか、シャワーだけで済ますのも良いだろう。

また、朝風呂に入るときの注意点もあるので、以下引き続きご覧いただきたい。

朝の入浴での注意点

たしかに朝の入浴は体の血行を良くしてくれ、健康に良いだろう。

しかし、少し間違えると逆効果だ。

特に冬場の場合は、脱衣所や風呂場がとても冷えていることだろう。いや、暖房が効いているなら別だが、そういった豪勢な住まいを持った方ばかりでないのが現状だ。

そのため、風邪を引かないように十分注意していただきたい。

湯船につかる場合ならまだしも、シャワーで済ます場合は特にだ。

シャワーだと、湯船につかるほどの体温上昇効果は無いため、すぐに体が冷えた状態に戻ってしまう率も高い。

そうなれば健康になるどころか不健康になってしまうので、冬場はシャワーを控えるか、暖房を用いることが賢明だろう。

それから、意外に盲点かもしれないが、食前に入ることが望ましい。

というのも、食後は消化のために胃に血液が集まるが、朝風呂による血行促進が、その血液を散りばめてしまうからだ。

そうなれば胃の消化力が低下し、消化不良に陥ってしまう。気を付けよう。

朝の入浴にはらむ危険性

脳出血で倒れる人は朝の通勤時間帯や夕方が多いと言われている。

今回は朝のほうに注目していただきたい。

朝というのは、上にも書いたように睡眠時の冷えによって血行が悪くなっている(プラス、血管が収縮している)ところに、起床後は血流が勢いよく流れようとする。

すると、血管が血圧に耐えられなくなり破れてしまうといったことが稀にあり、それこそが脳出血なのだ。

さらに朝は緊張感も高く、仕事前のストレスなども抱えやすい時間帯であるため、なおさら血管には負荷がかかる。

この危険性を少しでも抑えるには、睡眠前の水分補給(睡眠中の脱水を極力抑える)に加え、睡眠中の体温保持、そして今回ご紹介している睡眠後の体温保持が力を貸してくれる。

朝風呂はそのためのものであり、血管の拡張が期待できる。

ただ、睡眠前のみならず入浴前にも水分補給を忘れないでいただきたい。

睡眠中には水分がかなり抜けてしまっている。だから朝風呂によって脱水症に陥るのを防止する必要がある。

脱水症状が加速すれば、血液はさらにドロドロになってしまい、脳梗塞や心筋梗塞に陥るリスクが高まるのだ。

そのため、ノドが渇いているときの入浴は控えるべきだし(これは夜も同様だ)、特に通常の血圧が高い方や病気を持っている方にはなおさら危険が待ち受けているため、朝風呂はおすすめしない。

朝の入浴のコツ

朝に入浴する際は、40度未満のぬるめから攻めていくようにしよう。

いきなり熱い湯に入ると、血行が急激に良くなりすぎて血管や心臓に負担を与えてしまうからだ。

体を慣らしていく感じでゆっくり浸かり、それから水温を上げていこう。

朝だったら42度以上まで上げるのが良い。

というのも、熱い湯に入ると交感神経がさらに活発化し、朝からモチベーションが高まって元気に過ごせるためだ。

逆にぬるめの湯だと副交感神経が働いてしまい、まったりモードとなってしまったりすることがある。

朝風呂といえば“熱めの湯”と覚えておこう。

朝風呂自体はおすすめできない

以上、朝風呂の長所から短所まで述べたが、総じて見てみると、私は朝の入浴をあまりおすすめできない。

たしかに効果はあるが、風邪を引いてしまうリスク、そして(稀ではあるが)命にかかわる病気に陥るリスクをはらんでいるからだ。

物事は何でも表裏一体であって当然だが、朝風呂に関しては、長短を天秤にかけた際、短所のほうが重いように私は思う。

気を付ければよいものの、気にしながら入浴するのは何かがおかしい。

しかも朝は忙しいことも多く、私なら旅行のときくらいしか朝風呂に入ろうとしないだろう。いや、旅行のときでさえも、最近は朝に入浴なんて面倒だからしない。

「私は全然大丈夫!朝風呂大好き!」という方はもちろん入っていただいても良いと思うが、そうでない方にはおすすめしない。

体を冷やさないことは大切なので何か方法を考えたほうが良いが、朝風呂は、好きでない限りそのメリットは薄いだろう。

もう一度言うが、朝風呂には長所と短所がある。だが、朝の入浴を総じて判断すれば、メリットのほうが弱いのだ。

まとめ

今回は朝の入浴についてのお話をしたが、結局は批判的な内容で終わってしまった。

しかし批判する気は全くなく、あくまでおすすめはしないというだけのことだ。ご理解いただけたら幸いに思う。

少し前向きなことを書いておくならば、「夏場なら寒くないし朝から汗を落とせてスッキリするし、朝風呂はけっこう良いのではないか?」となるだろう。

 
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